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皆さん、こんにちは。今回は「花の基本の塗り方」をご紹介します。初心者の方でも、色鉛筆で美しく仕上げるコツを押さえながら、一緒に塗っていきましょう。
使用するのは、こちらの花の線画です。動画と同じ線画を使えば、そのまま一緒に塗り進められます。ヌリイロ公式サイトでは、すぐに塗れるダウンロード版と、塗りやすい専用用紙に印刷済みの線画の2種類をご用意しています。お好みに合わせてチェックしてみてください。
1. 花びらの「流れ」に沿って塗る
花びらは線画に示された「線の流れ」に合わせて塗ります。流れを無視して均一に塗ってしまうと、花びら特有の質感や立体感が失われます。柔らかさを出そうとして“くるくる塗り”にすると、かえって花びららしさが出にくくなるので注意しましょう。
2. シャッシャッ塗りで塗る
基本のストロークは、花びらのカーブに沿った“シャッシャッ塗り”がおすすめです。今回はピンク系の色から始め、花びらの下側と上側から中央を少し開けるように薄く入れていきます。まっすぐ塗らず、必ずカーブを意識してください。
また、色鉛筆はしっかり削って先を尖らせておくと、きれいに塗れます。芯先が丸く短いと、エッジが出ず塗りにくくなります。後で重ね塗りをするため、最初は濃く塗りすぎないのがコツです。奥の花びらも同様に、流れに沿って丁寧に塗り重ねます。
>シャッシャ塗りなど、基本の塗り方を学ぶ
3. 「花びらの脈」を描き足して質感を出す
次に、赤系の色を短めのシャッシャッ塗りで重ね、線画のガイドを参考に花びらの脈を軽く描き足します。上側からも同じように筋塗りしながら脈を入れていきます。線画を強くなぞりすぎず、軽いタッチで数本ずつ追加すると自然です。線は真っすぐにせず、花びらのカーブに沿わせましょう。芯先が丸まってきたら、こまめに削って細い線を保つと、潰れた表情になりません。
全体に濃い色が入ると、塗り残した白が強く目立つことがあります。いかにもピカッと光った硬い質感に見えやすいので、私は明るい部分もごく薄くピンクを入れて白をなじませることをおすすめします。比べると、白さが落ち着いて自然な仕上がりになります。
4. 重なりに「陰」を入れて立体感を強める
花びらには前後関係があります。同じ色で均一に塗るだけでは、手前と奥の重なりが伝わりません。そこで、下になっている(奥側の)花びらの縁に沿って、細く濃い影を入れ、そこから外側へ薄くグラデーションさせます。花びらによっては左右両方が下になる場合もあるので、その際は両サイドに陰を入れます。描きにくいときは、紙を回して手の動きやすい角度で塗るときれいに入れられます。
陰を加える前と比べると、重なりや奥行きがはっきりして、立体感がぐっと出てきます。
5. 花の中心を点描で仕上げる
続いて花の中心(おしべ・めしべの集まる部分)を塗ります。茶色・黄色・緑色の3色を使い、まずは芯の横腹を使って周囲をやわらかく円を描くように塗り、その上から黄色を全体に重ねます。外側や中心の輪郭は、黄土~茶系で引き締め、最後に点々(点描)で粒感を加えると、中心の立体感が出ます。必要に応じて周囲をもう一度軽く重ね塗りし、コントラストを整えましょう。
6. 仕上げと微調整
茎の上部は花の影になるため、少し暗くしておくと自然です。後から明るくしたい箇所は、スティックタイプの消しゴムで軽く抜くとコントロールしやすいです。全体のバランスを見ながら、色の濃淡やエッジを微調整して完成です。
花の種類や形が変わっても、基本のポイントは同じです。
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花びらの流れに沿って塗る
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シャッシャッ塗りで塗る
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重なり部分に陰を入れて奥行きを出す
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中心は重ね塗りで立体感を作る
この4点を意識すると、初心者の方でもぐっときれいに仕上がります。ぜひ、いろいろな花で試してみてください。ご視聴ありがとうございました。
感想やリクエストは、コメントでお待ちしています。

