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今回は「作品の完成度を上げるコツ」を3回に分けてご紹介していきます。
第1回のテーマは「色数を増やして塗る方法」です。少しずつステップアップできるように頑張っていきましょう。

今回使用する線画はこちらです。
>> 蝶々の少女の線画
すぐに塗れるダウンロード版と、塗りやすい専用紙に印刷済みの線画の2種類をご用意しています。ぜひお好みに合わせてチェックしてみてください。
それでは始めていきましょう!
■ 作品の完成度を上げるコツ:基本+α
完成度を上げるためのポイントは、「基本の塗り方にプラスアルファを加える」ことです。
この“プラスアルファ”にはさまざまなパターンがありますが、まず1つ目は 「細かい色の変化をつける」 ことです。
■ 細かい色の変化でリアルさを出す
以前、顔や髪の毛の基本の塗り方をご紹介した動画では、メインカラーを決め、その中間より少し明るい色と暗い色を使って立体感や質感を出していました。
今回の“プラスアルファ”では、さらにその中間や暗い部分の間にもう1色ずつ増やしていきます。
色が増えるほど、リアルさや奥行きが出て、完成度が高まります。
このように細かい色の変化を加えることで、より立体的でリアルな仕上がりになるのです。
■ デザイン的な色をプラスする
色数を増やす意味はリアルさだけではありません。
もう一つは“デザイン的な色”を加えることです。
こちらは今回の線画を着色した完成見本です。髪の毛をアップで見ると、立体感を出すための明暗の他に、水色や薄紫などの色も混ざっています。
これらは立体感とは関係なく、見た目を楽しむためのデザイン要素として加えている色です。
さらに左側の髪の毛はあえて色を変え、ピンクや水色などアクセントカラーを取り入れています。
前髪にも薄いピンク系などを混ぜることで、遊び心やオリジナリティが生まれ、単調にならず華やかになります。
■ 実際に塗ってみよう
では、実際に塗ってみましょう。
ご自身の好きな色で塗っても構いませんし、見本に近い色で試してみてもOKです。
まずは基本の塗り方と同じく、髪の流れに沿って少しずつ塗っていきます。
暗い部分から塗り始め、全体に影をつけたら、明るい部分にアクセントカラーを加えていきましょう。
このアクセントカラーの「色」や「入れる量」で印象が大きく変わります。
ただし、アクセントに集中しすぎると、カラフルでも立体感や質感が失われてしまうので注意しましょう。
私の場合は、まずメインカラーで立体感と質感を出してから、残していた部分に明るい色やアクセントカラーを重ねています。
■ 顔の塗り方にも応用できる
顔を塗るときも考え方は同じです。
基本の塗り方をベースにしながら、中間の色を増やして細かい変化をつけることで、肌の柔らかさや立体感をよりリアルに表現できます。
色鉛筆の色数が少なくても大丈夫。
重ね塗りの力加減や回数を変えるだけで、多彩な色の表現が可能です。
また、線の上から色を塗ると全体に統一感が出ておすすめです。
■ 顔のアクセントカラーの入れ方
顔のアクセントとしては、アイラインや眉、まつ毛の色を変えたり、頬や目の下に異なる色を入れるのも効果的です。
メイク感覚で楽しんでみましょう。
ただし、影の部分に合わない色を使うと浮いて見えるので注意してください。
肌の色は少しずつ重ねて、柔らかな丸みを出していきます。
目の輝きは塗り残すよりも、仕上げに白ペンなどで描き足すとより自然なキラキラ感が出ます。
■ 透明感と統一感を出すコツ
蝶の羽のようなモチーフも、1色だけで塗るより、複数の色を重ねて細かい変化をつけた方が幻想的で透明感が出ます。
洋服の色味も羽と合わせることで、全体に統一感を持たせることができます。
色を重ねるときは、同じ場所ばかりではなく、ランダムに塗ることで自然な変化と柔らかさが生まれます。
明るくしたい部分には白を重ね塗りするのもおすすめです。
白は明るさを加えるだけでなく、色を混ぜてなじませる効果もあります。
■ まとめ
今回は「作品の完成度を上げるコツ」シリーズの第1回、
①「細かい色の変化をつける」をご紹介しました。
細かい色の変化を加えることで、基本の塗り方よりもリアルで華やかな仕上がりになります。少し難しく感じる方もいるかもしれませんが、塗るうちにきっと慣れていくと思います。
分からないことや質問があれば、ぜひコメント欄で教えてください。参考にさせていただきます。
■ 次回のテーマ
次回は「線画に描かれていない部分の塗り方」です。
例えば洋服のように線が描かれていない部分、どう塗ればよいか迷いますよね。
次回はそのコツを解説していきます。

