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はじめに
皆さんは、どの色鉛筆も同じように使っていませんか?
実は、色鉛筆にはそれぞれ「個性」があります。
メーカーによって色味や芯の硬さが違うだけでなく、同じメーカーの中でも「下地向き」「重ね塗り向き」「仕上げ向き」など、得意な役割が異なります。
今回は、色鉛筆の特徴を活かした使い分け方についてご紹介します。
それぞれの個性を知ることで、作品の表現力がぐっと広がりますよ。
色鉛筆には大きく2種類ある
以前の道具紹介動画でもお話ししましたが、色鉛筆は大きく分けると次の2種類があります。
- 文房具としての色鉛筆
- 画材としての色鉛筆
今回は、この2種類の違いや、同じメーカーの中でも色によって特徴が違うという点についてもお話ししていきます。
同じ色名でもメーカーによって全然違う
例えば、「コバルトブルー」という同じ名前の色でも、メーカーによって印象は大きく変わります。
今回は、
- 三菱 ユニカラー
- ホルベイン アーチスト色鉛筆
のコバルトブルーを比べてみました。
ユニカラーのコバルトブルーは、少し紫がかったような色味。
一方、ホルベインのコバルトブルーは、より鮮やかで発色の強い青になっています。
同じ名前でも、メーカーごとに色味が大きく違うのはとても面白いところです。
「このメーカーの青が好き」
「この色はこのメーカーがしっくりくる」
そんな風に、自分好みを探していくのも色鉛筆の楽しさのひとつです。
実は個性が出やすい「黒色」
意外と違いが分かりやすいのが「ブラック」です。
今回は、
- トンボ色鉛筆
- 三菱 ユニカラー
- ホルベイン アーチスト色鉛筆
の3種類を比較しました。
実際に描いてみると、それぞれかなり違いがあります。
トンボ色鉛筆のブラック
細い線が描きやすく、繊細な表現向き。
三菱ユニカラーのブラック
少しグレー寄りで、やわらかい黒。
ホルベインのブラック
もっとも濃く、太く力強い黒。
黒だけでも豊かな表現ができる
以前、ハロウィン作品で“ほぼ黒だけ”を使った作品を描いたことがあります。
その時は、
- ベース → 三菱ユニカラー
- 細部や髪の質感 → トンボ色鉛筆
- 背景や最も暗い部分 → ホルベイン
というように使い分けました。
同じ「黒」でも、特徴を活かして使い分けることで、作品に深みや立体感を出すことができます。
色鉛筆は「下地」「重ね塗り」「仕上げ」で使い分ける
色鉛筆を使い分ける時に意識したいのが、
- 下地
- 重ね塗り
- 仕上げ
という3つの役割です。
色によって、向いている工程が変わってきます。
柔らかい色と硬めの色の違い
ホルベインのアーチスト色鉛筆は、全体的に発色が良く、柔らかい芯が特徴です。
ただ、同じシリーズの中でも色によってかなり個性があります。
例えば、
- コバルトブルー
- プルシャンブルー
を比べると違いが分かりやすいです。
コバルトブルー
芯が柔らかく、するすると塗れるタイプ。
発色も良く、1色でも塗りやすい色です。
プルシャンブルー
少し硬さがあり、塗る時にやや引っかかる感覚があります。
そのため、最初から単色で塗るよりも、下地を塗った後の「重ね塗り」に使う方が扱いやすい色です。
下地の上に重ねることで、深みのある美しい青を作ることができます。
「アクア」は仕上げ向きの色
アクアのような明るく柔らかい色は、とても発色が良い反面、最初に強く塗ると上から色が重なりにくくなることがあります。
そのため、
- 単色で使う
- 最後の仕上げで使う
のがおすすめです。
重ね塗りした青の上からアクアを重ねると、色がなめらかにつながり、美しいグラデーションになります。
ウィステリアも“伸ばし役”に便利
ウィステリアという薄紫色も、アクアに近い使い方ができます。
柔らかく、伸びが良い色なので、紫系の色の上から重ねると、色同士をなじませながら綺麗に整えてくれます。
ただし、先に強く塗りすぎると少しツルツルして、上から色が乗りにくくなる場合があります。
色を重ねる順番によって、発色や雰囲気も変わるので、ぜひいろいろ試してみてください。
肌塗りにおすすめの「シェルピンク」
私の動画で何度も登場しているお気に入りカラーが「シェルピンク」です。
特に肌を塗る時に大活躍します。
肌色を作った後、最後にシェルピンクを薄く重ねることで、肌がふんわりとなじみ、なめらかで自然な色合いになります。
ほんのりピンクが入ることで、女性や子どもの肌表現がとても綺麗になるんです。
しかも色自体が薄いので、他の色を邪魔しにくいのも魅力です。
ホワイトはハイライトだけじゃない
ホワイトも非常によく使う色です。
- ハイライト
- 色をなじませる
- 明るさを足す
など、さまざまな役割があります。
ホルベインのホワイトは特に白さが綺麗で、しっかり発色してくれるのでお気に入りです。
ただし、ホワイトやシェルピンクのような薄い色は、最初に強く塗ると上から色を弾きやすくなります。
そのため、下地には不向き。
仕上げとして使うのがおすすめです。
色を混ぜたい時に便利な「ブレンダー」
白で混ぜると少し白っぽくなってしまう。
そんな時に便利なのが「ブレンダー」です。
ブレンダーは色の入っていない色鉛筆で、上から重ねることで色同士を自然になじませてくれます。
白のように色を明るくせず、そのまま滑らかにブレンドできるのが特徴です。
ただし、油分が多いため、使った後は表面がツルツルになりやすく、さらに色を重ねにくくなることがあります。
そのため、こちらも仕上げ向きのアイテムです。
まとめ|色鉛筆の“個性”を楽しもう
同じ名前の色でも、メーカーによって色味は違います。
さらに、同じメーカーの中でも、
- 柔らかい色
- 硬い色
- 下地向き
- 重ね塗り向き
- 仕上げ向き
など、それぞれに個性があります。
「この色は重ね塗りが綺麗」
「この色は仕上げで使うと映える」
そんな特徴を意識しながら塗るだけで、作品の完成度は大きく変わっていきます。
今回ご紹介した方法が、必ずしも正解というわけではありません。
ぜひ、自分なりの使い方やお気に入りの組み合わせを見つけてみてください。
ただ塗るだけではなく、色鉛筆それぞれの個性を感じながら楽しんでみてくださいね。

